小林公夫の「愛(め)でたいモノたち」

作家で法学者である、ハカセ小林公夫が好きな服や、小物、本、好きなお店、料理など様々な好きなモノについて語るページです。

旧電通本社ビル、懐かしい。よく電通詣でしたものだ。

丹下健三が設計した旧電通本社ビルの解体が開始されたようだ。マスコミ勤務時代に、広告企画の仕事で、よく出向いたものだ。1Fのエレベーター前はいつも人だかりである。懐かしい。残念だ。当時、私の会社があった千代田区神田駿河台からは築地の旧電通本社ビルは電車では行きにくく、幾人かの社員と乗り合わせて、いつもタクシーで出むいたものだ。マスコミ勤務時代はそもそも電車に乗った記憶がほとんどない。電通のみならずどこに行くにもすべてタクシーである。古き良き時代だ。

運転手に、「電通に行って下さい」と、ひとこと伝えるだけで、聞き返す運転手がいないぐらい有名なビルだった。マスコミに勤務する者たちは、放送局を始め新聞社、出販社の人間も、毎日、電通詣でをしていたように思う。築地に隣接する銀座には電通通りという通りもあり、この通り沿いには高級なお店が並んでいた。いつだったか、テレビ局の役員をしていた叔父に連れられて電通通り沿いのクラブで飲んだことがあった。そのとき、複数の身なりの良い人たちが来店してきた。たまたま、叔父の知り合いで名刺を頂戴したが、電通の社員の方たちだった。

当時はCEDという社章を付けていたと思う。COMMUNICATIONS,EXCELLENCE,DENTSUの略である。人相が違う人々のように思った記憶がある。f:id:kobayashi-kimio:20210505170607j:image