小林公夫の「愛(め)でたいモノたち」

作家で法学者である、ハカセ小林公夫が好きな服や、小物、本、好きなお店、料理など様々な好きなモノについて語るページです。

ブルーインパルス、有難う、素敵だ

f:id:kobayashi-kimio:20210727225417j:plain7月23日金曜日、お昼の12時半ごろのことです。東京在住音楽大学に通う次女から、枚の写真が送られてきました。なんとも素敵な写真です。言葉で表現すると、調和、勇気、使命、愛というような言葉がふさわしい。娘によると、突然外轟音が響きわたり思わず外に出て空を見上げると、ブルーインパルスが編隊を組んで飛行していたそうです。これから五輪の輪を描くために目的地に向かうところなのでしょう。家の真上を飛行していたそうです。こういう瞬間に出会えるということは幸せなことですね。

今から57年前、私は小学生で中野区在住でした。10月10日は休みで、友人10名ぐらいと朝から遊んでいました。時間帯が何時かは定かではありませんが、中野駅のやや左側の方向の空にきれいな五輪が描かれるのをリアルタイムで目撃しました。何色かきれいな色がついていたような。友人と話し合い、あの五輪が描かれている空の下まで行こうと、自転車で走りました。ただ、太陽や月のように、追えども追えども、そこまでは届かないという感じで諦めました。千駄ヶ谷駅周辺で挫折したのかな。懐かしい。それにしてもこの写真は美しい。空の色も雲も美しい。そしてブルーインパルスに和が感じられ、勇ましくもある。乗りたい、うらやましい。生まれ変われたら、飛行機乗りになる。

126500円のサンダル、購入したいが手も足も出ません

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シグネチャー」8月&9月の合併号が届きました。相変わらず、広告を見ているだけで楽しい。今回注目は、写真のVALENTINOのシャツドレス、涼しげな綺麗な色です。これまで、あまり見たことないブルーです。値段は495000円。0が一つなければ、長身の娘に購入しますが、手が届きません。

右下に映るサンダルでも126500円です。手も足も出ませんし、購入すれば足が出ます。

その昔、「VOGUE」日本版の創刊に向け研究していたせいか、女性ものの広告にはどうしても目が行きます。

今号には時計のパブリシティーページもありました。恐らくこれはスポンサーへのサービス記事でしょう。右のウブロは4900万円、左のジャガー・ルクルトは2億円です。こうなると、もう笑うしかありません。でも前澤社長とか大富豪のお方は軽く買いそうですね。

 

「シグネーチャー」の記事、最近つまらない。広告は、高嶺の花で面白い。

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某カード会社から、ほぼ毎月送られてくる会員情報誌ですが、内容がこのところ極端につまらない。編集者上がりの私としては、どうしても厳しい意見、採点になる。売り物だとしたら、点数は零点に近い。今月号の特集も、縄文流行りとはいえ興味がわきません理由は記事の構成がおかしいから。何を伝えたいのかが良くわからないし、伝えるポイントが鋭くない。作り手に緻密さが感じられない。ページを割くのなら、もう少しマシな記事を書かねばならない。一方、広告は浮世離れしており、なかなか面白い。見ているだけで笑えます。ここに示したウブロの時計、右側の時計の価格は2000万円を超えている。家が1軒建てられます。広告費はそれなりだろうが、株長者とかすごい会員が5人ぐらいはポンと購入するだろうから、すぐに元は取れてしまうのだろう。一方、松本幸四郎さんをモデルにしたアルマーニのオーダーメイドスーツは昔と違い庶民的な値段で驚きました。アルマーニは、3万円以下のスーツを出しているのかという感じです。時代は変わりましたね。ここに出ている商品は高すぎて1つも買えないので、誌面ショッピングして楽しんでいます。秋には、ルイヴィトンのマフラーの特集とかして欲しいですね。これなら何とか購入できる値段です。



魔法の手を持つ職人さんと年代物のルイヴィトントランク

このページで、以前紹介したルイヴィトンの

年代物のトランクですが、先日、少々具合が悪くなりました。フランスで製作後およそ55年が経過していると思われますので、持ち手の部分の牛革がさすがに弱り、ひび割れていました。困り果てて、いつものように宇都宮の中心地にある「リペアショップ」を訪ね修繕を依頼しました。今日、完治して持ち帰りました。驚くほど、綺麗に丈夫に修繕されています。使用されている革ももとのルイヴィトン製品と変わらないレベルの素材で修理してくれました。この店のすごいところは、何と言いましても、魔法をかけられたように品物が息を吹き返すところ。そして修繕費が安価なところです。安いのに仕事の内容は極上級です。持ち主の期待を裏切らない仕上がりがうれしい。有難いことです。ブランド品や年代物の修理でお困りの場合は、早めに相談されるといいと思います。なかなか混んでいますので。魔法の手を持つ職人さんに感謝ですf:id:kobayashi-kimio:20210707094716j:plainf:id:kobayashi-kimio:20210707094730j:plain

1度だけ使用したルイヴィトンの緑が鮮やかな、ボストンバッグ

 

以前、45年前に購入したルイヴィトンの極上の珍しいトランクを紹介しましたが、今回は、ルイヴィトンのとてつもなく大きいボストンバッグを紹介します。実はこのボストンバッグは取材でアメリに行きました時に使用して以来、1度も使用していない新古品です。現在は取材で欧米に行くこともないので、全くの無用の介です。残念な話です。色はきれいな緑色で、金属部分はピカピカに輝いています。放置されていても、使用していなければやはりきれいなまま保管されるのですね。何かに活用したいのですが、ここまで大きいと置く場所を探すだけでも大変です。サンフランシスコのヨセミテにでも旅に出ない限り、使用しない感じのバッグです。f:id:kobayashi-kimio:20210705125824j:plainf:id:kobayashi-kimio:20210705125833j:plainf:id:kobayashi-kimio:20210705125843j:plain

PANYA芦屋のプレミアム、すごすぎる

f:id:kobayashi-kimio:20210629124405j:plainf:id:kobayashi-kimio:20210629124416j:plain先日、獨協医科大学医学部医学科の講義のあと、タクシーで宇都宮駅に向かう直前に、大学の偉い方からパンを頂戴しました。宇都宮の中心地に店を構える「PANYA芦屋」という店のプレミアム食パンです。触り心地、食べ心地のどれをとりましても、今までに体験したことのないパンです。いつもコンビニのパンしか食べていない私は、このパンのとりこになりました。重さも普通のパンよりも軽い感じで、何故か、1本食べても太らない感じがして、ダイエット中の私には極めて好都合です。次回は、アン入りの食パンに挑戦します。

獨協医科大学医学部医学科の講義

f:id:kobayashi-kimio:20210626102943j:plainf:id:kobayashi-kimio:20210626102954j:plain今年で8年目になりますが、6月22日は獨協医科大学医学部医学科4年生の講義を担当しました。今年はこれまでの階段状教室ではなく、1階の1番大きい教室です。受講生は120人ほど。教室が広く最後列の生徒が板書が見えないため、板書はせず、パワーポイントとレジュメを使い講義をしました。テーマは、積極的安楽死と消極的安楽死です。人工透析、点滴、人工呼吸器などの中止行為に関して最先端の議論をお話ししました。興味のある方は日本医事新報の4回連載もご覧ください。

暇つぶしに読む「Train Vert」

f:id:kobayashi-kimio:20210620204927j:plainf:id:kobayashi-kimio:20210620204943j:plainf:id:kobayashi-kimio:20210620204959j:plain6月18日は、那須塩原から朝1番のなすの号に乗車して東京に出かけました。午前中に組まれている短い講義のためです。東北新幹線自体は1時間程度の乗車時間です。その間暇なので、いつもTrain Vertに目を通します。巻頭の記事、今月の駅弁紹介は、新潟県の海鮮寿司弁当。カニやエビ、ウニなどがすし飯の上にのっているそうです。新潟に行きましたら食べたいと思います。次の見開きは、沢木耕太郎さんの旅のつばく、という連載

沢木さんの文章は、「テロルの決算」、「一瞬の夏」以来読んでいますが、この連載はネタ切れなのか切り口が凡庸でつまらない。文章もキレがありません。残念ですね。最近は読み飛ばしています。今月号はそのあとに東北に残る洋風建築の特集がありました。取材物で、写真がきれいでした

狼犬の「犬」という文字は何と読む?

f:id:kobayashi-kimio:20210613001524j:plainクイズです。以下のは何と読むでしょうか。「いぬ」でしょうか、それとも「けん」でしょうか。

 

狼犬、秋田犬、柴犬、土佐犬

甲斐犬紀州犬

 

→答えは おおかみいぬ、あきたいぬ(あきたけ

ん)、しばいぬ、とさいぬ(とさけん)、かいけん、きしゅうけん、です。NHKによれば、秋田犬と土佐犬のみ、両方の読みが認められているようです。難しいですね。

先日、狼犬が逃げ出して、20時間後に捕獲されるという二ユースを目にしました。

なるほど、オオカミと犬の掛け合わせという感じの顔でした。狼犬という文字を見ていたら、何故か、「犬狼星」という青白い明るい星を思い出しました。

中島敦さんの「名人伝」に登場しますね。

おおいぬ座シリウスのことです。すごく明るい星で、天狼星とも呼ばれています。

おおいぬ座の1番明るい星が犬狼星とは、犬と狼はやはりご縁があるのですね。

 

ドラゴン桜で、また、東大ブーム。

f:id:kobayashi-kimio:20210607195624j:plain東京大学の入試生物の過去問です。

かなり面白い。皆さん、高校の授業でゾウリムシを上から観察したは見たことがありますね。問題に掲載の図のように草履のような形です。高さはそれほどないように見え、200グラムのステーキのような形状と捉えている人が多いのでは。しかし、横から見たらどうか。普通、そんなことは考えたことはないですよね。詳しくは、幻冬舎ゴールドオンラインに記事で解説します。公開は、1か月後ぐらいかな。

ハカセの心洗われる場所

f:id:kobayashi-kimio:20210531184604j:plainf:id:kobayashi-kimio:20210531184625j:plainこの稲荷は、寶樹稲荷と言い、中野の北野神社の境内にあります。私はこの神社に、幼稚園の頃から、約60年に渡りお参りしています。毎年、2月ごろ初午の時期にお参りしていますが、今年は感染症の影響で行くことができず、先日、わずかな時間を縫いお参りしました。昔は野方の法務省矯正局の近くにありましたが、数年前に事情があり、ここ新井に異動してきたようです。この神社にお参りすると、不思議に心が洗われます。

 

金色に輝く表紙のテレカ

f:id:kobayashi-kimio:20210525171315p:plain先日の浅野ゆう子さんのテレカの記事に続いて、テレカの紹介です。かなり珍しいテレカです。これは主婦の友(現在は刊行されていない)900号記念テレカです。先日部屋掃除をしていたらたまたま出てきました。金色のテレカで、すごい輝きです。この古めかしい女性は創刊号の表紙の女性のようです。主婦の友」の創刊は1917年の2月のことですから、既に104年前の話ですね。随分、伝統的な出版社です。以前、何かの記事で、私は大分出身の知り合いが多いと記しましたが、主婦の友社石川武美創業者も大分出身です。私は違いますが、社員で大分出身者がかなりいたような。確か、御筆政則常務(当時)も大分出身だったと思います。懐かしい話です。まだ中野区の沼袋に住んでおられるのか。

50年前の希少なルイヴィトンのトランク

50年以上も前に作製されたと思われる「LOUIS・VUITTON」のトランクです。私はこのトランクを45年ぐらい前に購入しました。田中康夫の「なんとなくクリスタル」公刊以前です。日本にブランド品の知識を広めたという点で田中康夫の著書は意味があります。彼の著書が爆発的に売れるまでは、LVは日本ではあまり知られていませんでした。もちろん、所持している人も多くはありません。かなり大きなトランクで、今はプレジデントとかいうトランクもありますね。購入金額は今とあまり変わりません。当時のほうがやや高めという感じでしょうか。LVのホームページをご覧ください。トランクのカギは稀少なもので、フランスの本社に鍵の№と名前が登録されているとか。相当に年季が入っているため、珍しい構造のトランクのようです。10数年前に、大学で刑法の補助ゼミを担当していた際生徒の中にLVを退職して司法試験を受験するという女性がおり、このトランクを見せたことがあります。その女性曰く、「中に仕切りのないトランクは初めてみました。これは相当な年代物ですね」とのことでした。LVは、セールをやらないので、普通に購入するのは、高価でなかなか難しいですね。このトランク、使用したのはこの45年間で20回程度です。旅に出るとき以外は持ち運ぶには大きすぎますからね。

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Ray創刊時の浅野ゆう子さんのテレカ

f:id:kobayashi-kimio:20210517121647j:plainインスタグラムで紹介した、浅野ゆう子さんのテレカは稀少なものです。これは30年ぐらい前に雑誌「RAY]を創刊した際に、「RAY」創刊プロジェクトの責任者だった私が、広告主向けに企画した販促物です。

どういうわけか、家の中を掃除していたら偶然出てきました。浅野ゆう子さんは「RAY創刊時の表紙モデルですね。何度かお会いしましたが背が高く、上品な方でした。当時はフジテレビのトレンディドラマなどで超売れっ子でした。あの繁忙期によく表紙に出てくれたな、と思います。当時、このテレカを30枚ぐらい持っていたと思いますが、いつのまにか、1枚になっていました。このテレカよりもさらに稀少価値の高いテレカがありますが、それはまたこのページでご紹介します。ところで、「RAYという雑誌はまだ出版されているのですね。驚きです。編集長の名前を見てさらに驚き。私が会社を辞める頃に入社してきた、新人女子でした。地味で大人しい印象でしたので、こういう華やかな雑誌の編集長になるとは思いもよりませんでした。人生とは不思議なものです。

衝撃を受けた茨木のり子さんの詩

茨木のり子さんの詩「私が一番きれいだったとき」に出会ったのは、今から45年ぐらい前だろうか。書店で詩集を立ち読みしていて偶然この詩を目にした。その場で衝撃を覚えた。私はなんだか頭をガツンとたたかれたような気分になり、自分の生き方を見直さねばならないと考えたのを覚えている。特に私の心に響いたフレーズは、

 

私が一番きれいだったとき

だれもやさしい贈り物を捧げてはくれなかった

男たちは挙手の礼しか知らなくて

きれいな眼差しだけを残し皆発っていった

 

という箇所である。太平洋戦争時の話だ。特攻で飛び立つ若者の姿も描かれている。

 

2002年の頃、私の著書の中でどうしてもこの詩を紹介したいと考え、茨木のり子さんに連絡をした。出版社の担当者が幸い連絡先を探してくれたのだ。確か西東京市にお住まいで、電話連絡をした。憧れの詩人なので、緊張したが、「私が一番きれいだったとき」に対する思い入れやこれまでの経緯を語ると、茨木さんはひと口返事で、「いいわよ」と了解してくださった。なんだか力強く元気な方だった。

 

人間には様々なめぐりあわせがある。青春時代を戦争に奪われた茨木さんの人生もその一つだが、忘れてならないのは、その時同年代の多くの女性が同じ気持ちでいたということである。

 

 

 

現在は、コロナとの悪いめぐりあわせで、つらい思いをしている人が多いだろう。でも、前へ進んでほしい。何もかもうまくいくなどということはないが、何もかもがうまくいかないこともないのだから。これは私を含めて言えることだ。

 

 

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